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『 イングランド・鉄道と自転車の小さな冒険 』January3〜9,2018
2018年3月1日
ロンドンそしてリバプール 自転車で旅したい!
言葉が不安、冬の雨が不安、エトセトラ。それらは置いといて、〝旅したい!気持〟を優先して向かったイングランド。自転車だからこその出会いが散りばめられた、小さな冒険となりました。
空の玄関口ヒースロー空港から、先ずは鉄道でロンドンへ
伝統的な駅舎と新しいデザインの列車が調和して美しいパディントン駅。ロードバイクの入ったソフトバッグ それに防水サイドバッグ2つが、これからの旅を支えてくれます。
ロンドンの朝、雨なのにクールなバイカー達の多いこと!
緯度の高いロンドンは7時台でもこの暗さ。大通りだけでなく細く古い路地にも、勤め先へと急ぐバイカー達が 蜘蛛の子を散らすように颯爽と駆け抜けてゆきました。雨具とライト完全装備、それを粋に、自分流のスタイルで。
鉄道の旅も魅力的なイングランド
ロンドンからマンチェスターまでの間、観光客のいない車両はとても静かで車窓の風景を心行くまで愉しめました。目の前には 司馬遼太郎の『愛蘭土紀行』に出てくる描写の通り、何処までも何処までも続く緑の牧草地と煉瓦造りの街並が途切れも無く・・。
リバプール郊外のバイクロード、この広さ!
ロンドン中心部でも驚いたのですが、歩道とは別に往復のバイクルートが整備されている、ここはリバプールと郊外のリゾート地とを結ぶ海沿いの道。冬のイングランド郊外を走る変り者、のサイクリストは私一人でした。
大いに助けられた、街角のサンドイッチ・ショップ?
こんなスタイルの店、本当はなんという呼び方をすれば良いのでしょう? 実はトイレの問題は出発前の大きな心配の種でした。バイクから出来るだけ目を離したくないし、公衆トイレは多くなさそうでしたから。手頃なホットサンドとホットドリンクを頂けるお店が本当に有り難く感じました。ここはロンドン中心部の劇場前の通り。
こちらは、リバプール大聖堂の丘から続く通りのお店にて
大きなウインドウ越しに明るい店内が目に飛び込んで来たので 急ぎ立ち寄りました。ラテン系の血を感じさせる陽気な店主。有り合わせの単語を並べてホットサンドとコーヒーを頼みトイレを拝借。テーブルに戻ると、真っ赤なセーターのよく似合う常連のご婦人が向かいの席でにこやかに店主と談笑を。 私に「フットボールは好きか?リバプールには良いスタジアムがあるぞ、観てゆけ」と店主。「わたしもサイクリングするわよ、カゴ付きのだけどね」と終始笑みの絶えないご婦人は 朝の散歩の途中とのこと。束の間のこんな出会いは、旅先で戴く貴重な宝物です♪
ダイアナ妃の住まわれた宮殿の佇むケンジントン公園内にて
ロンドンには広大な公園があちらこちらに。かのバッキンガム宮殿のある公園や、このケンジントン公園も一般に開放されていて、バイクロードもちゃんと整備されています。ダイアナ妃も ここを歩かれたんだろうなぁ、きっと。
最終日に訪ねた 大英博物館には安心のバイクスタンドが!
正門のすぐ脇にあるバイクスタンド・エリアは、一台一台しっかりと保持する支柱がありしかも視界を遮るものは無し。私たちサイクリストの気掛かりをとても良く理解された設備に、ロンドンの並々ならぬサイクリスト優遇政策を感じました。
ロンドンの少し郊外 このアパルトメントに夏目漱石が・・
坂のある静かな住宅街、そこに建つ控え目なアパルトメント。司馬遼太郎も愛した夏目漱石が、ロンドン滞在の最後の数年を過ごした住まい。今も住居として ごく自然に佇んでいました。
奥ゆかしいパディントン駅の構内、ヒースロー空港への起点
都会の中だけれど、落ち着いた大人の佇まい。それは今回のイングランドの旅の様々な処で感じた印象。冬の閑散期ということもあるかもしれませんが、幾たびも「お先にどうぞ」とさり気無く譲って下さる方が多かった。ひとり旅だからこそ、感じ取ることのできるささやかな気付きが あると思います。
直行便で羽田へ そして仄かにロンドンの香り宿す東京駅へ
サンライズ瀬戸に乗るため、浜松町〜日比谷〜皇居を経て東京駅へ。明治の頃、新政府は新しい国づくりのお手本として英国を範としました。今回の旅を通してそれを肌で感じる事多々でした。その旅の締めくくりとして東京駅を選んだことが、とても自然なことのように感じられまたした。 カツヒコ