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日本海へのロングライド完走の秘訣(出走編)
2021年8月9日
スタッフみやみや(宮内)です。
前回の「日本海へのロングライド完走の秘訣(準備編)」ご覧になりましたでしょうか。
さあ準備が整い、いよいよ出走!!
「準備物、ルートチェックと準備万端!!300㎞・・・まだ不安だが身の回りが整うと走れそうな気が少し湧いてきたぞ」
おお~、気分が少しずつ上がってきましたね♬
「300㎞、大体何時間走るの?」
「約20時間です(^^♪」
「・・・無理!!やっぱり私には無理無理!!」
あちゃ~、せっかく前向きな気持ちが振り出しに・・・
この時間を聞くと同じ驚きの反応しますよね。
早朝6~7時頃から走り始め日が暮れる17~18時までで約11~12時間(走行時間、休憩時間すべての時間を含めた場合)は経験あるかもしれませんが、それ以上は未知数。しかも真夜中の走行はほぼ確実。
オーバーナイト(夜通し)ライド、途中眠たくならないのかと最初不安がありましたが走り方や休憩の取り方で距離を伸ばすことが可能です。
「ロングライドは走力ではなく戦略」
稲佐の浜までどのような走り方をしたのかを紹介します。
みやみや@がんばらない?!
突然の爆弾発言?!💣
距離300㎞の20時間、頑張らないと完走出来ないじゃないですか?!
ま~ま~、では走る前にちょっと小話を。
「ブルベ」という言葉、ご存知でしょうか?
◎タイムや順位にこだわらず、制限時間内での完走を認定するロングライドのサイクルイベント。
・距離200km 制限時間:13.5時間
・距離300km 制限時間:20時間
・距離400km 制限時間:27時間
(※600、1,000kmとあるのですが今回は割愛)
ではここで計算。
この距離と時間での平均速度(信号停止時間、休憩時間などもカウントされているトータルの平均速度)は約15km。
ロードバイクでの平均移動速度(信号停止や休憩時間は含まれない走行中の速度の平均)を20~25kmペースと考えると・・・
「んっ?!あれっ!?この平均速度で良いの」
ちょっと気が楽になりませんか?
そう道の起伏や峠道で速度の変動はありますが常に一生懸命ペダルを回さなくとも距離を伸ばすことが可能です。
充分な睡眠をとる
まずは睡眠。私生活のパフォーマンス同様非常に重要です。
出走前日、睡眠が足りていないと夜の眠気や日中強烈な睡魔に襲われ集中力が削がれ危険に繋がります。
万全な状態だと頭もスッキリします。
しまなみミッドナイトライド
日中しまなみ海道を走った方は非常に多いのでは。
ですが同じ絶景ポイントでも時間帯を変えて走ってみると別の表情がそこに。辺りが真っ暗で照らす暖色の外灯、橋のライトアップ、漆黒の海を煌びやかに移動する夜行船。
日中の暑さと賑やかさとは別世界な静まり返った道中は新鮮で暑さも落ち着くのでとても走っててワクワクし涼しいです。
この写真には映っていないのですが行き来の少ない夜道とはいえバイクの前後明るいライトだけでなく反射ベストを着用し安全巡視。
計画的な休憩の取り方
真夜中を走り続け再び一日の始まり朝日が昇り始めます。みやみや道中どんな休憩の仕方といいますと
・約40~50km走行し長めの休憩を一回取り入れる
こまめに休憩を取りすぎると走行距離を伸ばす事が難しいです。水分補給で自動販売機やお手洗いに立ち寄るというほんの数分の小休止はありますが、それとは別に自身の中で一定の距離数を走ったら長めの休憩を取りいれ十分な補給やストレッチをし体をほぐすとリズムが整います。
・睡魔が来たら安全な場所で休憩または仮眠
無理は絶対良くない。どうしても距離数を増やそうと頑張りすぎると睡魔が増し体に異変と出てきてしまいます。正直みやみやも夜が明けた後睡魔に何度も襲われ最初は強がっていましたが案の定(◎_◎;)
焦りはありましたが体制を整えるという事で所々道の駅で腰かけ体を休めていった結果、後半はペースが安定。
・走行中手軽に食べれる補給食を
長丁場のライドだと定期的に補給しないとハンガーノック(エネルギー切れ)に。みやみやはコンビニで手に入りやすい「あんぱん5個入り」をサイクルジャージのポケットに入れ赤信号で停止している際サッと背中から出し補給。1時間ときには30分おきに補給。長めの休憩の際はおにぎりといったエネルギーの持続性が高いものを食べ熱中症にならないよう塩飴をなめながらと何かしら食べながら走ってました。
もちろん旅の醍醐味ご当地グルメもきちんとチェックしてますよ♬
広島県と島根県の県境にある王貫峠。
坂道での走りは登り始めから一番軽いギアの組み合わせ【インナー×ロー(またはロー側から1~2枚目)】にセット。力を入れてペダルを回すのではなく一部分だけ力を入れ後はほとんど力を入れず回すというイメージで。速度はゆったりですが足への負担を軽減出来、時折ダンシング(立ち漕ぎ)を交えながら走行。
長い道のりでしたが夕方稲佐の浜に到着。この時のデータがこちら!!
・総距離:300km
・平均移動速度:22.0km
・移動時間:19.5時間(走行時間、停止時間と全ての時間)
・平均速度:15.4km
予定通りのペースで完走。長い旅路の果てに待っている大海原の日本海と神話の舞台稲佐の浜。ここに立った時、皆さんはどう感じるのでしょうか。
みやみや おすすめ3大アイテムの紹介
「コレがあってとても助かった」というアイテム、たくさんあるのですがその中で3つ最後に紹介します。
高性能チェーンコーティング剤 UFO Drip
BB、プーリー、ベアリングなど駆動系でそれを付けると明らかな走りの違いが実感出来る「セラミックスピード社」
その中でチェーン用潤滑油があり現在WINDSBIKES大人気商品!!
この潤滑油を塗布するとチェーンを回転させた時の摩擦抵抗が減り、ペダルを回すと・・・
「えっ、今日の自分かなりコンディション良いの!!」
と目を疑うほど足元の回しやすさを実感。メンテナンス時日野君が塗布してくれ非常に快適でした。
最強サイクルコンピューター GARMIN Edge
サイクルコンピューターの金字塔。アメリカ生まれで軍事・航空産業で培われた技術が備わった「GARMIN」
GPS付機能はルートをセットしスタートさせるとカーナビとほぼ同じ機能。分岐点が近づくと「ピコピコ~♬」とアラーム音が鳴り「ビビ~!!」と鳴るとルートが間違っているよ、と指示またはルート修正してくれるとても賢いサイクルコンピューター。
ディスプレイ画面を編集すると勾配、総上昇量(獲得標高)、目的地までの到着時刻、日の出・日の入りの時刻?!(笑)など手元で確認出来ます。
これ以上は説明が長くなりますので詳しく聞きたいという方はみやみやに声をかけて下さい(^^♪
ロングライドにも効果大!!ペダル型パワーメーター「Rally」
最近よく耳にするペダルを回した際の強さを表すW(ワット)。
この数値を知るとパフォーマンス向上に繋げられる優れものですが・・・
「それはヒルクライムやレースなど競技志向の方が持ちそうなアイテムで自分には関係ないよ」
と思いますが実はロングライドにも大いに生かすことが出来るんです。
ざっくりな説明になりますが
自身の最大W(ワット)数値を確認するとそこから「ゾーン」という形で区分けします。L1~L7とありL2のゾーンはEndurance/耐久走(最大%の56~75%)といい、頑張りすぎず走り続ける事が可能なゾーン。
実際付けて走ると面白い事に、普通にペダリングし踏み込んでいないだろうと思いきや数字は正直。
「あれっ?!思ってたより数字が上がってるから踏み込み過ぎている!!」
少々数字に囚われ気になりますがここをセーブしていくと体力を温存し結果ロングライドで距離を伸ばすことが可能。
更に先程紹介した「Edge」と「Rally」同じGARMIN製。互換性があり連動させると「サイクリングダイナミクス」という凄い機能が使えます。
説明したい所ですが話が長くなりますので別の機会に説明できたらと思います。
2回に分け紹介した日本海へのロングライド完走の秘訣いかがでしたでしょうか。
休憩・補給の仕方・アイテムはあくまで人それぞれ異なります。
ですが経験を重ねる事で「次はこうしてみよう、今度はあれを用意して対応してみよう」と自分自身のロングライドのスタイルが出来上がって来ます。
それが構築すると後はまだ見ぬ景色・出会い・感動があなたを待っています。